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2016/11/1

新しい着物と金沢の風習

こんにちわ!
あおいクリニック銀座院長の中野あおいです


私のブログ、患者様からはやっぱり美容の記事が一番人気なのですが
意外にお着物の記事も人気でして
ご要望にお応えしまして着物についてのブログです


私の父方の祖母が着物が大好きな人で、母方の祖母は和裁のお教室を開いていて
母はお茶とお茶花のお稽古をしていて
大叔母が婚礼貸し衣裳のお商売をしていたり
親戚もみんな日舞や太鼓、三味線、お茶のお稽古をしていたり
私自身も数え年の6才から20才まで宝生流のお能のお稽古をしていて(和のお稽古事は数え年の6才の6月から始めると上達すると言われてます)
着物を着ることがとても身近な環境で育ちました。
いつも呉服屋さんがたくさんの反物や帯を持って家に出入りしていました。
お能のお稽古は小さい時は仕舞から始まり、謡曲もお稽古して高校生になってからはお能のシテを舞うようになったのですが
春の会と夏の浴衣会と秋の会と年に3回の発表会があり
春と秋は金沢の能楽堂で、浴衣会は金沢には能舞台のある温泉旅館が2件あり、そこでやることが多かったです。
開業してからは小唄のお稽古を始めて名取にもなりました。
お師匠さんがお亡くなりになったので、今はお稽古していませんが。
和のお稽古事は大好きなので、またなにか始めたいと思っています。
お茶のお稽古とお能のお稽古を始めたいな
このように小さい時から着物に着慣れているので、着物が窮屈だとか着ていて苦しいとかは全然ありません。

そして
金沢の古くからの風習で、女の子がお嫁に行く時は桐箪笥を一つ必ず持たせて、その中には留袖、訪問着、喪服などの冠婚葬祭用のお着物を含めて一式揃えてお嫁入りさせる、という習慣があるので
私も桐箪笥の中に両親と祖母が揃えてくれた着物がたくさん入っています。
黒留と色留め、喪服は袷と絽を揃えて持っています。
金沢では3頭身以内の家族と配偶者が亡くなった時は白の喪服を着る習慣があるので、それも揃えてもらっています。
日本橋高島屋の呉服の担当の方が、白の喪服は作ってくれますか?とお客様からの問い合わせがあり、わからなかったそうなのですが、それは金沢の習慣です
配偶者のお葬式の時に妻が白の喪服を着る事は、夫と死に別れてもずっと愛し続け再婚もせずこれからの一生も添い遂げます、と言う意味があるそうです。

母は今になってもまだ、着物や帯だけは「これはあなたに合うから」とたまに購入してくれます
私も呉服屋さんに行って綺麗な反物や帯を広げて見るのが大好きで
それはどんなに美しいお洋服を見るよりもうっとりとする美の世界です
実家に出入りしていた呉服商の人はこのご時世だからかみんな店終いしてしまい
今は金沢では「竹屋」さんで揃えてもらう事が多いです。
とても素敵な加賀友禅が揃っています
東京では日本橋高島屋の呉服売り場の森川さんに家族みんなでお世話になっています。
まだお若い方ですが、横浜元町の呉服屋さんの息子さんだけあって、着物の事をすごくよく知っていて勉強熱心ですし、とてもセンスがいいです
金沢竹屋さんと日本橋高島屋の森川さん、オススメです


今回は1ヶ月ほど前、皮膚科開業医をしている
義妹の色留めを選びに
家族と叔母とみんなで高島屋さんに見にいった時に、母が選んでくれた着物を紹介しますね
先日、お仕立てが上がってきたばかりです
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人間国宝の刺繍家 福田喜重 作の付け下げです

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ブルーグレーのぼかしの色合いと刺繍がとても素敵です
母がこの反物をみるなり、私にぴったり合うから、と購入してくれました

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合わせた帯は龍村平蔵の松の葉の模様の帯です

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合わせるとこんな感じ
帯揚げと帯締め2本は森川さんが選んでくれました 
帯揚げには刺繍が入っています
秋は紅葉を意識してオレンジ色の帯締めで 
春は若葉を意識してグリーンを、と選んで頂きました
ほんとにセンスがいいと思います


龍村平蔵の帯は
皆川月華 作の京友禅の訪問着にも合いました
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龍村平蔵の帯は着物好きな方にはすぐわかるみたいで
しめていると「その帯、龍村でしょ」とよく言われます
着付けをしてもらう時にも褒められます
龍村の帯は他の帯とは全然違うそうです
とても締めやすいそうです

またもう少ししたら母が選んでくれた大島と更紗の帯のお仕立てが上がってきます
とても楽しみです

大島や結城は自分でざっくりと普段着感覚で着るのが目標なので
母や叔母から着付けを習っています
来年あたり、自分で着て人前にデビューできる見込みです

せっかく両親や祖母が私のために選んで揃えてくれた着物なので
どんどん着る機会を増やしていきたいです

「着物は感覚のもの」なので
いい着物を見て見る目を養い、母や叔母からも教えてもらい、竹屋さんや日本橋高島屋の森川さんにも教えてもらい、その感覚を身に付け受け継いでいきたいです

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